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No.501「LOADING...」

No.501[LOADING...]晴れた空、白い雲…
「ぽかぽかです♪」
「そうだなぁ…」
練習そっちのけで、公園の芝の上…ただただボケーっとしている男女2名…プラス…
「にゃー…」
丸まってるんですけど…沙耶先生…
”ごしごし”
なんか手のひらで目元擦って…
「雨降らせないでくださいね?」
「にゃ?」
「敬さん、どうしましょうか?」
「んー…なに?」
「て、テナーの練習ですけど…」
そうだった、しかも今日って指定したの…俺だろ?
「ごろごろ♪」
「…」
すっかり気持ちよくお休み中…
「なんか気持良すぎて、吹く気が…」
「…ど、同感…」
沙耶先生の寝癖がピクっと立ったと思ったら、またヘタ…と
「先生も気持良さそうです♪」
「つか…」
(先生はお暇なのですか?)
「そう言えばお母さんは?」
「ん…彩サンか?…お引越しされた…」
「えっ!?どこに!?フランスですか!?」
「…」
いや、単にそれフランソワーズだっただけだから…
(何かおかしなコトばかりがごっちゃになってるな)
「いや、自分の家に戻られた…ちなみに家の近所だよ…」
「あ、そ、そうですね…」
すげー驚き方である。
「もう敬さんの家ではお絵描きされないんですか?」
「しばらくそういうコンクールが無いって言ってたなぁ…」
「そうなんですか…」
そう言えば、彩サンが最初に展覧会出展したのって、今の留奈と同じ年齢の頃だったか…
「なぁ、留奈サンよ…」
「はい?」
「留奈サンはお絵描き出展経験とかは?」
「えぇっ!」
「わ!」
そ、そんなにビックリするコトですか?
その、おどおどしながら周囲をキョロキョロしてるって…?
「ほら、展示されてた彩サンの作品って、留奈と同じ頃に描いたって言ってたよね?」
「…でしたけど…」
今度は苦笑いである。
「ちなみにお絵描きのセンスは?」
「…あははは…」
なるほど、判り易い反応である…
しかし、進路に悩んでいる身の上、この際、何かきっかけとして試せるモノがあれば、色々とトライさせてみるのもいいかもしれない。
多分、学校なんかにはそういう案内とか着てるんじゃないかな?
「先生、沙耶先生」
「にゃー…」
「…」
(ダメかもしれない…)
「沙耶先生、学校に何かコンクールの案内とか来ないんですか?」
「…こんくりーと…」
「…」
(やっぱダメかもしれない…)
「でも、沙耶先生は教科が違うし…」
「そう言えば、沙耶先生って何教えてるの?」
楽器が出来ないんだから、少なくとも音楽の先生では無いだろう…
見るからに体育系でもなさそうである、だったらそっちの部の顧問とかしてるだろう…
「何だろう?国語とか似合ってそうだ…」
あ、でも喋りはどーよ?にゃーだぞ?にゃー…
「にゅ…」
「あ、お目覚めですね」
「…(ぽー)…」
「…」
「まだスイッチ入ってないみたいです…」
「スイッチ…」
「学校にパソコン教室があるんですけど…」
突然話が飛躍した。
「沙耶先生の起動はそこのパソコンより時間がかかります…」
「…」
いや、世の中の”ぱそこん”と呼ばれるモノが、起動にどの位の時間を要するのかは判らないんです…
ただ、例え方が例え方だから、きっと”長い”に同義なのだろう。
沙耶先生は半分閉じたような目で周囲をキョロキョロ…両手を交互に結んだり開いたり…
座ったまま大きく背伸びをして…
「…おはようございます…」
オープニングメッセージが再生された…
「おはようございます」
「おはようございます」
ちなみに昼は回っている。
「あらあら、もうお昼回ってますよ?」
最初におはようと言ったのは先生です…
「あら?敬さんです…」
「…」
「渡瀬さんも…」
「…」
この方がどんな教科を教えているのか、モノ凄~く、興味と同時に不安を覚えるのは気のせいか?
それ以前に、先生というご職業に就かれているというのも不思議かもしれないが…
「先生、沙耶先生」
「…にゃ?」
「学校に、何かのコンクルールとか作品募集とかって来てますよね?」
「…あるかも~…」
まだ目が泳いでいる…こういうの何だっけ?ロンパリって言うんだっけか?
(ここは日本だから、別名称があるかもしれん)
「…そういうのは、事務に一度集まるの~…」
あぁ、なるほど…先生方個々にバラバラに着ても大変だものな…
「…職員室前の廊下に張り出してありゅ…」
「…」
まだ言語機能はお休みなのかもしれない。
「留奈も今度そういうトコ見といてみなよ?」
「え?私ですか?」
「うん、色々進路考える上でも参考になるだろうし」
「…そ、そうですね…」
あまり乗り気ではなさそうだけど…いや、気が乗ってないんじゃなくて、逆に発散してしまうのを恐れているか?
まぁ、そういう時の為に、相談役の先生とかいる訳だし…
そう思いながら改めて沙耶先生に目をやると…
「…ごろごろ…」
また顔を洗っていた。
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