wakachan[AtelierMW]web[wakachan's ArtWorks Library]
copyright © 1987-2018 wakachan[AtelierMW] All Rights Reserved.

No.506「Autumnal Equinox」

No.506[Autumnal Equinox] まだまだ続く残暑、ちょっと出かけた近くの観光地も、行き交う人の格好は、まだまだ夏の服装である。
「暑くないんかね?」
「はい?」
「その首元のヒラヒラ…」
まったく、この暑い中、Gジャン&スカでもって、更に何やらオプションが付いてるじゃないですかい?
見てるこっちの方が暑くなってくる…その毛先だか羽先だかに、汗でも付こうモンなら、一体どんな形状に変わるだろうか?
「もう秋だと思うけど…」
「思ってるだけだ…」
「暦の上でも秋だよね?」
「思ってるだけだ…」
「これからは食べ物がおいしく♪」
「思ってるだけだ…」
”どげし”
「の゛ぁ゛!」
後頭部激痛…って、キック!?なぜそんなに足が上がる!?
「暑いと思ってるだけ…じゃない?」
「思うだけでこんなに汗は噴出さない…」
Tシャツの胸元と背中の背骨の凹み辺りは変色していた。
「運動の秋、ってのもあるね~♪」
「この暑い中、更に脱水症状に拍車をかけろと!?」
「逆に汗かいた方が気持ちいいよね?」
「場所を考えてくれ…」
こういう暑さとか湿度による発汗は気持ち悪いが、体動かしての発汗が気持ちいいのは判る…
しかし、今ここでそんなコトをして、我々は帰りをどうするというのだ?汗の臭いプンプンのまま電車に乗るとゆーのか?
「着替えなんざ持っちゃいねぇ…」
「え?」
「汗かいても、どっかで流さなければ、結局気持ち悪くなる…」
「はい?」
「よって却下」
正しい選択。
「どっか泊まろうよ」
「…」
「…あれ?」
思考が一瞬止まってしまったじゃないですか!?
その、自分のご発言に何か間違いでも?と、ゆーよーなポカンとした表情はやめてくれ…
「じゃそんな訳で♪」
”むんず”
「わぁっ!」
俺の腕を引っ張り、一気に加速を始め…だ、だから汗はー!
「このまま飛び込んでみよっか?」
目前にはまだ生暖かそうな海水をたたえた港の岸壁…
「や!やめてくれぇぇ!」
俺の汗は冷や汗に変わった…


”ざぶん”
PREV >